2011年9月24日土曜日

試練の日々ー慣らし保育中

この一週間、チーちゃんにとっても私にとってもちょっと試練でした。

プレスクールに通い始めて早2週間が経ち、すっかり母も同伴が当たり前化しかかっていたため、
今週に入って、思い切って教室の入り口で先生に預けてみたのです。

「いってらっしゃい。」

そっと言ったものの、本人、置いて行かれると悟り、その瞬間に泣いて叫び、号泣。
予想どおりでしたが。

後ろ髪ひかれながらも、あまりにもひどかったら先生が呼びに来るだろう、と判断し、エントランスで待機していました。ちょっと荒療治かもしれませんが、本人が私がずっとそばにいるわけではないことを自分自身で理解し納得してもらうしかないので、この先同じようにあまり長い時間そばに沿い続けるのではなく、そろそろ離してしまわないと、と思って少し突き放した行動に出ました。

つきはなして初日。
ずっとずっとずっとチーちゃんの泣き声が園中に響き続け、ひきつけでも起こすのではないかと心配になってくるほどでした。

しかも、日本語のわからない先生たちに向かって、時たま、
「ママ―ママ―、いなーい、いなーい」と泣きながら訴えている声が聞こえてくる。

わかっちゃいるけど、こんなに側にいるのに抱きしめてやれないこと、こんな思いまでさせていいのかな、などと、待つ側のこちらはこちらで色々と自分自身の葛藤との戦いの時間になりました。

1歳10か月。

もう1歳10か月と思う反面、でもまだこんなに小さい1歳10か月の子どもが言葉も勝手もわからない環境の中で不安の中、精一杯で親を求めて泣いている。

あ~ごめんね、と何回もつれて帰ろうかとも思いました。

以前も書いたように、日本ではチーちゃんは生まれて4か月目にはもう保育園に通っていたため、通園は彼女にとっては当たり前の生活であったし、先生も園も彼女の第二の家のように居心地よい場所でした。生活のリズムは安定し、心許せる大人や慣れたお友達と穏やかに毎日過ごしてきたわけです。

そんな生活から一変し、インドの新しい学校にひとりで通うことはチーちゃんにとってはインドに引越してきた、ということよりも直接的に影響する、彼女が生きてきた中ではじめての大きな環境変化です。

やっとわかってきた周囲との言葉のコミュニケーションも急に奪われ、何が何だかわからないのでしょう。とにもかくにも、こちらに来てからのよりどころのママを探し求め続けていました…。一緒に私が側にいたときには元気にパクパク食べていた園の軽食も初日は手もつけず、帰り際に先生がくれたビスケットだけ2枚食べたそうです。よっぽどでない限り食べるのが大好きで何でも拒まずに食べてきたチーちゃんがそこまで抵抗するとはびっくりでした。

初日はお迎えで待ち受けていた私を見た瞬間また泣き出していました。
「ママがいなくてもチーちゃん、先生たちと遊んできたんだね、さびしかったけど頑張ったね。」と言ったらホッとしたのか、うんうんうなずきながらぺっとり私からはがれませんでした…。
結局、一日中泣きつかれたのか、帰りの車の中ではすぐに寝てしまいました。

夜、家でチーちゃんに「学校楽しかった?先生と玩具で遊んだよね。」と話を振ったら、

「ママ―ママ―、いないいない、えーんえーん」と言われてしまいました。

…こたえるなぁ。

「ママいなかったけど、先生やさしかったでしょ、一緒にいてくれたよね?ビスケットもくれたね。」
と促したら今度は、

「ママーいなーい、パパーいなーい、チーちゃん、えーんえーん」と、再度言われてしまいました…。
ま、そのあと、「チェーンチェ(先生)、ビスケット」とも言っていましたが…。


つきはなして二日目。

朝からソワソワ。
どうも落ち着きがない。
車に乗ると、いつもは歌など歌っていたチーちゃんなのに、黙って遠くを眺めて固まっている。

明るく声をかけても反応しない…。

あまりの黙りっぷりにドライバーも振り向いてチーちゃんを覗き、私と目があって互いに苦笑。
明らかにチーちゃんの顔に「不安」という文字が書いてある...。

園の前で車を停め、私が降りた瞬間で既にチャイルドシートにまだ残っていたチーちゃんが、
「ママ~」と泣き始めてしまいました。それまでは両手をドライバーに差し出しておりたがっていたのに、そんなそぶりも見せませんでした。

ドライバーがなんとか席からはずして私に託し、ヒシッとしがみつくチーちゃんをまた教室まで連れて行き、先生にバトンタッチ。

うぎゃー。と悲鳴。
「行ってらっしゃい、ママは待ってるからね、大丈夫だよ。」と声だけかけて退散。
そして、エントランスの待合いスペースで姿を隠しながらムスメの泣き声を聞きながらひたすら待機。
これが一番つらい。

この日は、初日にもいてくれた、学校唯一のアジア系(皆アジア系ですな。モンゴル系とでもいうのでしょうか、中国人の方だと思うのですが、ようは肌の感じが私に最もというか、唯一近め)の先生が集中的にチーちゃんのことに目をかけてくれていました。どうやら、先生たちの間でそのような合意が出来ているようで、それは安心。ひとりでもまずはチーちゃんが安心できるキーパーソンができれば、環境に慣れる手がかりにきっとなるだろうから。

2日目はごはんも食べ、前半は大泣きしたものの、泣きべそかきながら後半は遊ぶ姿も見えてきたようです。ごはんはもちろん食べたとのこと。
よしよし。


3日目。
やはり、朝は通園途中は硬直。
でも、園は楽しい?と聞くと、「チェンチェイ、オモチャ、えーんえーんママいなーい」と、
まあ、ママいないのわかってるけど遊べるという部分は楽しい、みたいな混ざった表現に。

案の定、先生に渡すときはまた大泣きしましたが、後から聞いた話によると、泣きの時間もだいぶ減ってきた様子。軽食はおかわりもしたとか。

帰りにチーちゃんと再会したころには、クラスの子がお誕生日だったのでもらったチョコボール(そんなもの食べさすのかいっ…というのはさておき…)の小袋を片手に、もう片手に食べかけのビスケットを一枚握りしめ、目はうるうるしていたものの、機嫌はよさそうに先生に連れてこられました。

…餌付け作戦?!

効果はあったようです…。

まだ来週も続きますが、今週の本格慣らしはきつかった…

頑張ろうね、チーちゃん。
楽しく通ってもらえるようになるといいな。

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